2011年10月30日日曜日

#11 大大、大収穫祭

目ざましで目が覚めた。

途中、数回目が覚めたものの、結局6時過ぎまで寝てしまった。霧に包まれた金成PAを後にし、北に向かう。
小腹がすいたので、朝御飯を食べに平泉前沢SAによる。最近野菜不足なので、食物繊維たっぷりそうな「三陸めかぶそば」を食べる。SAは朝から結構にぎわっている。
水沢ICを降りて下道を走り、住田町に入ったところに道の駅「ぽらん」がある。8時だったので、残念ながら開いていない。
そういえば、昨晩からこの周辺の種山高原星座の森で、「Re:Earth Open Air」という、いわゆるフェスが行われている。しかし朝の冷え込みを考えると、予定に問題がなかったとしても参加は躊躇したかも・・・

今日はダブルヘッダー。ベースキャンプで体制を立て直し、一路陸前高田市矢作町生出(おいで)に向かう。
地元住田はとても風光明媚で、どこで写真を撮っても絵になる。
ベースキャンプからクルマで10分くらい
引続き、前から気になっていたヱで始まるアニメっぽい道路工事看板を撮影。
無駄にかっこいい。奥の黒いやつも。
国道から脇にそれ、かなりシビアそうな県道に向かう。入口には、マイクロバスなどは迂回することをお勧めすると書かれていた。
曲がってすぐ、ワンマン・バス運行にご協力願います、とJRのマークまで書かれた看板を発見!しかも道は未舗装。行くしかない!
集落の存在に期待したが、1kmほどいったら墓地があっておしまい。
気を取り直して、県道を走っていくとすぐに下記看板が・・・クルマから降りられない。
生出の集落までの間、かなりいい感じの場所もあったが、写真なし。
会場につくと、かなりのクルマが止まっており、相当の賑わいである。
農産物直売コーナーで野菜を買っても、いまはどうしようもないので、木炭発電自動車を見に行く。
電力不足解消の切り札
おそらく(聞いたわけではない)、木炭を蒸し焼きにして可燃性ガスを発生させ、レシプロエンジンを動かしているのかな?
災害時用にも活用と、説明には書かれていた。確かに、この集落には炭を量産できる設備がある。
アトラクションでは、気仙中学校の生徒による、「気仙けんか七夕太鼓」の演奏が行われた。気仙中学校は海沿いに立地しており、おそらく屋上くらいにまで津波が押し寄せていたと記憶しているが、速やかな避難により、犠牲者は出ていないとのこと。

ずっと何かを焼いている匂いが気になっていたので、岩魚の炭火焼きコーナーに向かう。
1匹250円。激ウマ!
建物内の展示コーナーでは、炭の紹介が行われている。
おしゃれなパッケージ
横では、市立博物館の特別展示があり、津波被害からの復旧状況や、気仙隕石の展示が行われていた。展示品には、明治三陸津波ののち、避難訓練が行われたという文書があった。ちなみに、三重県からも文化財レスキューとして、陸前高田市に学芸員が派遣されている。
博物館では撮影できないが、今日はOK!
この地方でもイベントに「餅まき」は欠かせないようで、始まる前に退散する。
離れたところにある「炭の家」会場では、木炭自動車が走っているとのことなので、見に行く。
Powered by 木炭
トラッド・サニーと言われていた車両を改造し、「たんたん号Ⅱ」と名付けられている。
トランクの底は大きくくりぬかれていたが、ボディー剛性が鬼と言われていたクルマなので、びくともせず(?)
残念ながら、お昼時だったので走行シーンは見られず。

引続き、「すみた産業祭り」に乗り込むべく、広域基幹林道横田沢線をとおり、住田町役場に向かう。
途中、土場を発見して、写真を撮る。
2mに玉切られたスギ。奥は「らくらく道」
途中、間伐材を利用した公共工事の現場を発見!
法枠。工事看板は間伐材ではない。
そして、アカマツの人工林でクルマを止めて写真を撮っていると、きのこ採りに来ていた方と遭遇。
地元では「マツシメジ」(シモフリタケ)と呼ばれるきのこを採ってこられたとのこと。
マツタケよりレアらしく、朝からあるいてこれだけと嘆いておられでした。
すみた産業祭りも、相当な人出でびっくり!
相当な人出ですから!!
昼ごはんは、商工会青年部の方が作ったカレーと野菜スープ。
そのあと、最近新装した住田テレビのスタジオを見学。
地元産材を多用
説明をしてくださったスタッフの方に、3月11日のことなど、いくつか質問。

会場の片隅に、気仙地区森林組合と岩手県大船渡農林振興センターのブースがある。
その中に不思議な棚があり、いろいろ聞いていたら、町内のある仮設住宅団地の世話人さんに話を伺うことができた。
この棚は、名古屋で開発されたものだそうで、支援の一環として持ち込まれたもの。実際、仮設住宅内の棚、また人によっては仏壇の代わりとして利用されている。
今日の祭りでは、あまった材料を使って、来場者に工作をしてもらったとのこと。
また、世話人さんと入居状況や物資支援の必要性などを伺う。そして、可能であれば住田式仮設住宅を訪問したいとお願いしたところ、見せられる部屋があるそうで、快諾いただいた。

森林組合の職員の方に、この地域の林業についていろいろ質問をする。
津波で、職員で被災した方は見えなかったものの、ご家族が犠牲になられた方、ご自宅が大きく損壊してしまれた方がみえた。
他、住田町独自の造林補助制度や上乗せ補助のこと、市町村森林整備計画や森林経営計画のことなど、多岐にわたる質問をさせていただいた。
短時間での会話でも、内容の充実感がビシビシ伝わってきたので、できれば近いうちに、正式にお邪魔させていただきたいと思う。

引続き、隣の大船渡農林振興センターのブースでも挨拶と名刺交換。
こちらは、木製フォトフレームを作る木工教室を開催、間伐のパンフレットや集成材のプレートをいただいた。

そして、今回必ず接触したかったのが「杣遊(そまゆう)会」。
会場では見かけなかったが、駐車場から発見!
この中のいずれかが、なぜか四日市で余生を過ごすことになる。ちなみに気仙杉。
チェーンソー・アート集団の杣遊会は、林業や自動車整備、建設業、役場職員など会員16名で活動中。被災した気仙地区の小中学校や仮設住宅を回り、その腕間を披露されている。
仮設住宅に住まわれている方から、とても喜ばれているそう。
ここにも、林業と防災のコラボレーションが!
超力作、後ろの板も一体です。
祭りでは、今後山へ行くときに必要なアイテムをゲット。それは、南部熊鈴。
盛岡の馬具職員が手作りで作ったという逸品。とてもいい音色で、うっとりします。
一つ一つ違う音がします。
夜は、途中シカと激突しそうになりながら、五葉温泉でひっつみを食べる。朝晩がめっきり寒くなってきているので、風邪ひかないようにしないと。
五葉温泉のマスコット、たぬお(嘘)