2011年12月16日金曜日

#58 感無量

非常に寒い。週末に向かってどんどん寒くなっている。
朝御飯を世田米のコンビニで買い求め、盛へと向かう。

さすがに外気温が相当低いため、いつもは暖かい職場も少し冷えている。
昨日の歯の応急処置が万全で、痛みは全くないのが救いである。午前中は昨日に引き続いて作業を行う。

昼食後、所要を済ませるため盛の街に向かう。クリーニングを引き取り、名刺の印刷を依頼するため開発印刷に。こちらで名刺を使う機会はもうほとんどなさそうなので、プライベートな名刺の印刷をお願いする。また、100枚分の台紙を注文する。引続き、文房具のイサキに向かい、頼んでおいたB2のパネルを取りに行く。
今日の市役所屋上非ライブカメラ東向き。雪降ってます。
午後は北上市からの視察対応となる。生活環境部長ほか3名の方がお越しになり、まず畳類などの可燃物の処理について打ち合わせを行う。その後、市民生活環境課と合同で現地へ。
津波被災地を一望できる場所を、とのリクエストがあったため、加茂神社へ向かう。偶然、神社の掲示板に伊勢神宮のポスターが貼ってあったので、さりげなくPRしておく。
対岸に二次選別場が見える
大船渡駅前と通り、茶屋前の仮置場を見ながら二次選別場へ。
トラックスケールの説明。ICカードで品目などを管理。
スタッフの安全や砂塵などの飛散防止のため防風ネットが取り付けられた。
視察対応中、相当寒かったが何とか耐えることができた。しかしT副技監は相当こたえたようで、「北上の人は強い!」とコメント。

夕方、11月末まで北上市から出向でみえていたS氏が、リンゴを携えて登場。以前執務していた席は空いたままになっており、何事もなかったかのように滑り込むが違和感ゼロ。ミーティング終了後、忘年会に向かう。

盛にある寿司店で行われるが、18時半直前に飲み物が届き、グラスに注がれる。そして、なぜか乾杯の前に飲んでいる人がいる!
「えっ?」
「練習、練習」
この地方には、フライング・スタートを練習と称し、許容される文化がある。三重でも流行させたい。

部長からは、まず第一声、「お晩です」。うれしさに思わず鳥肌が立つ。そして課長は別業務に参加されているので、少し遅れるとのことで、S課長補佐よりメッセージが読み上げられる。3月11日で大きく変わってしまった職場、そして職員の努力へのねぎらいが・・・
最初はプロパーと派遣職員とが大きくグループ分けされていたが、知らないうちにグチャグチャになっていた。そして課長が登場し、今日は歌を披露すると一言。

宴たけなわとなったところで、課長が立ち上がる。うーん、歌って、唄か、それとも新沼謙治か・・・と勝手に想像していたら、なんとLAWBLOW!5年前から注目していたという、生粋のファンである。私のような俄かではない。
そして、「家に帰ろう」を歌われるが、私自身があまりのうれしさに一緒に歌っていると、前に出ろとの後押しで、即席の$-LDとSTOCKが出来上がる。
正直、感無量だった。まさか課長と、大船渡でLAWBLOWを歌えるなんて想像もしていなかった。忘れられない思い出ができた。

引続き、二次会に向かう。ここではほとんどすべて恵比須顔のS技師と話をした。以前、砂袋作成に参加したことをいたく喜んでくれていた。「キャリアの人が砂袋作ってくれて・・・」
あ、いや、私はそんなすごい人とは違いますから・・・

「大船渡でやり残したことがあるだろう」と言われ、たしかにそう思っている節はある。ようやく、最近いろいろな人物と知り合うことができ、これからより親密にと思っている。しかし、残された時間もなければ、三重で待っている仕事もある。かなり複雑な心境となる。
「三重で何かあったら、行けるところまでバスで人を連れていくから!」
今までなんとなく感じていた市と県の見えない壁がぶち壊された瞬間だった。

そして、巨体のS技師と、前から聞きたかった話をした。S技師宅は、大船渡の中心に近いところにあるが、隣の家も合わせて、流出や大規模な破壊を免れた。家族の方は、こちらに向かってくるコンテナが家を避けて曲がったところを目撃されたそうだ。微地形が影響したのでは?とS技師。

代行を依頼するが、さすがに年末の金曜日は全然つかまらず、しばらく店で待っていると声がかかる。そわそわしている、さきほどのS技師が。どうやら火事があったようで、消防団員として出動の呼び出しがかかっているようだ。何はともあれ屯所に向かう必要があるため、送ってほしいと頼まれ、即OK。大船渡は、消防団の責任感や本気度がものすごく高い。

屯所付近まで送り届け、小雪がちらつく107号線を北へ向かった。