2014年2月12日水曜日

#383 想いは伝わる?

場所は異なるものの、いつものように起床し、スーツに着替えて出勤する。久々に乗る近鉄電車は、席にありつけるものの、江戸橋駅で下車する学生でいっぱいだった。学生時代を少し思い出す。
天気はとてもよかったが、若干風が冷たい。隘路を抜けて県庁に入ると、同僚で大学同期のTと偶然出会う。共通の友人のことや近況など少し話をする。

三重の所属に顔を出し、上司に報告書を手渡してからY次長の元へ。三重の林務部署が全力で推している「WOODJOB」という映画のPRを依頼される。ツールがあれば、自分のテリトリー内で全力アピールすると伝える。
この映画は、三浦しおん著「神去なあなあ日常」という小説が原作で、この小説も三重県を舞台に書かれており、映画の撮影も三重で行われている。執筆の際に、三重の直属の上司が著者のお手伝いをしたとのことで、サインをもらってきていただいたことがある。

上司の机上に、「三重県の森林鉄道」という書籍を見つける。森林と鉄道両方好きな自分にとって、超絶興味深い本。路線跡の地図を見るだけでも楽しい。追って購入しよう。そして、熊野の時の上司だったT氏に近況を報告する。また別途、河岸を変えて話をする機会を設けましょうと。
次回の報告会の日程を調整し、5Fへ。

防災危機管理部で依頼されていた写真や、来月のやんごとなきイベントの打合せなどを行ったら、丁度昼になってしまった。以前気仙沼を尋ねてくれたM氏と昼食へ。久々の県庁食堂でうどんとお稲荷さんを食べながら、偶然隣席にいた林務職員のN先輩とも少し話をする。

食事を終え、県庁の道を挟んで向かい側にある勤労者福祉会館へ。
13時過ぎから、「都市計画における地震・津波防災まちづくり情報交換会」が始まる。
冒頭、都市計画課長の挨拶がある。三重もいろいろ動き始めている。
まずは、福島県いわき市の復興まちづくりに深くかかわっているコンサルタントのM氏から、子細に渡って説明がなされる。実務に深くかかわられているだけあって、非常に密な内容だった。近日中に薄磯、豊間地区を訪問してみようと思う。
最後に、全国の津波対策事例を紹介される。焼津市や浜松市の計画策定、沼津市や高知の高台移転の話などなど。様々な事業を活用して今後の防災対策強化が進められていくが、一方、個人負担の大きさから高台移転を断念するところもあるなど、考えさせられる。今、投資をしておけば将来に禍根を残さないが、分かっていてもそれが出来ない辛さ。

インターバルを挟んで、自分の発表の晩になる。管内概要、業務の説明、南三陸町のこと、そして被災地の抱える現状や課題、三重の方々にお願いしたいことなどを話す。話し終えてから、「あっ!忘れた...」と。また別の機会に話そう。
休憩時間、四日市市に隣接するK町の担当氏から少し話しかけられる。世界最大級のガス火力発電所が立地する町は、面積が小さいために高台が全くない。今後の避難やまちづくりで悩みが尽きないとのことだった。伊勢湾台風でも多数の犠牲者が出たこの町は、高潮や朝明川の外水氾濫にも考慮しなければならないし、シビアなところである。
最後は、参加している市町職員による今後の進め方に関するワークショップとなる。今回発表の機会を与えてくださったKさんは、ワークショップのコーディネートに熟練しており、スムースに進行している。

参加者が議論に白熱している中、コンサルタントのM氏からいわき市で苦労した点などを伺う。市民の防災林への期待感は高いようで、場所によっては、公園事業とパッケージでL2対応の盛土+防災緑地整備という取組もあり、非常に興味深い。M氏はかなりの思い入れがあるようで、ちょっと嬉しくなった。
都市計画区域の設置状況で別れた各班の発表を聞く。地籍調査の重要性を説いたところ、皆さん気にかけてくれていたので、それだけでも満足だ。

会が終了し、以前から面識のあるY氏と話をする。以前の職場があった熊野市井戸町は、区画整理とともに嵩上げを行ったとのこと。こういった小ネタが嬉しい。そして、熊野で何度か見かけたことのあるK氏とも。紀伊半島大水害時の熊野庁舎の状況を聞く。合理的でスピーディーな対応を聞くにつれ、三重と宮城の違いを思い知らされる。

業務終了後、津駅前のチェーン店で、飲み友達のH先輩、過去に率先実行大賞を受賞したメンバーで初飲みのT氏、そして今回Kさんと懇親会。職場のこと、家庭のことなどなど、いろいろ盛り上がる。メンバー全員が東北への来訪を伝えてくれるなど、うれしい限り。

子育てに忙しいKさんと分かれ、新たに防災時代の同僚S氏を加え、Jo'sbarへ。話は尽きないが、終電2本前でお開きとする。気の置けないメンバーとの話は、時間が経つのを忘れてしまう。

帰宅後、飼い猫のみぬゆきが「ねこえんつこ」に入っていないか確認したが、結果は芳しくなかった。